2024年6月頃から、YouTubeで「テストと比較」というサムネイルのABテストを自動で行う新機能が利用できるようになりました。この機能により、クリエイターは複数のサムネを試し、どのサムネが最も効果的かをデータに基づいて判断できるようになりました。
本記事では、YouTubeのサムネイルのABテスト機能「テストと比較」について解説します!
この「テストと比較」は、一度に最大3個の画像をサムネとして設定し、どのサムネが視聴に繋がるのかテストすることのできる機能です。
設定されたサムネは、どれか1個が視聴者にランダムで表示されます。表示されたサムネから動画を見た人が、どのくらいの時間その動画を視聴し続けるのかがテストされます。
テスト開始後、結果が出るまで最大で2週間かかります。動画のインプレッション数によっては2週間よりも早くテストが終わることもあるようです。
結果が出ると、動画のアナリティクス内の「リーチ」から結果を確認することができます。
テストが終わった後は、すべての視聴者に最も結果の良かったサムネが自動で表示されるようになります。テストの結果を確認して再度サムネを設定する必要はないので、テストを設定したらそのまま2週間待つだけでOKです。
結果で表示されているのは、サムネのクリック率ではなく「再生時間の割合」。
その動画のテスト期間中の総再生時間のうち、どのサムネから視聴を始めた人が長く見ているのかをテストしています。
つまり、サムネと動画の中身が合っているか、より長い時間の動画視聴に繋がるサムネであるかという点が評価されます。いわゆる「釣り」のサムネはクリックされてもすぐに動画から離脱されてしまうので、評価されない仕組みになっています。より長く動画を見る視聴者を獲得するサムネが最適だと判断されるので、クリック率が高いだけでは評価されないので注意しましょう。
サムネのABテストは、新しく投稿する動画でも既存の動画でも行うことができます。それぞれのテストの設定方法を解説します。
①YouTube Studioを開く
②「作成>動画をアップロード」で投稿したい動画をアップロード
③サムネを設定する項目で「テストと比較」を選択
④テストしたいサムネをアップロード(最大3枚まで)
⑤動画を投稿すると自動でテスト開始
①YouTube Studioを開く
②「コンテンツ」からサムネテストをしたい動画の編集画面へ
③サムネ右上の「︙」からその他のメニューを開き、「テストと比較」を選択
④テストしたいサムネを追加
※元々設定していたサムネもテスト候補に入りますが、変更することも可能です
⑤変更を保存してテスト開始
「テストと比較」の機能を使ってABテストを行う最大のメリットは、同じ条件で複数のサムネをテストできること。
今までは手動でサムネを変更しテストする必要があったため、テストを行うタイミングによってインプレッション数や再生回数にばらつきがあり同じ条件で比較することが困難でした。
しかし、この「テストと比較」の機能を使えば同じ期間に同じ条件でサムネを比較することができます。インプレッション数など他の要素に影響されずにテストすることができるので、より正確にサムネを比較することができます。また、動画公開直後でインプレッション数が増えるタイミングで複数のサムネをテストできるのは非常にありがたいですよね。
サムネを改善していくと、YouTubeを開いたときや別の動画の再生後に出てくる「おすすめの動画」に載る可能性が高くなります。
YouTubeは、質の高いコンテンツをおすすめの動画として表示させています。クリック率の高いものや平均視聴時間の長い動画は質の高いコンテンツだと判断されると言われているため、サムネを改善し再生時間を伸ばしていくことで、優良コンテンツだと評価されやすくなるでしょう。優良コンテンツだと判断されおすすめに表示される回数が増えれば、チャンネル登録者数の増加にも繋がります。
また、ABテストを繰り返していくことで、最適なサムネにたどり着けます。
サムネを構成する主な要素はこちら。下記のポイントを少しずつ変えて比較しながら、複数回テストしていくと動画の再生により繋がるサムネを見つけることができるでしょう。
・サムネに使う写真
・全体のテイスト
・テキスト
・テキストの色やサイズ
満足するサムネが作れたのにクリック率が上がらない、というときは競合となる動画がどのようなサムネを使っているのか調べてみましょう。使っているキーワードや目立ちやすい配色などを参考にすると良いでしょう。
ただし、競合とまったく同じテイストにすると他の動画に埋もれてしまう可能性もあるので注意が必要です。
今回はYouTubeの新機能「テストと比較」について解説しました。
サムネのABテストを繰り返すことで、どんなサムネが視聴者に好まれやすいのか分析することが可能になります。客観的な結果を得ることができるので、自分の思う「最適なサムネ」と視聴者の選ぶ「最適なサムネ」のギャップを埋めることもできるでしょう。
「テストと比較」を利用して、より良いサムネを作成できるように分析していきましょう!