会社設立するときに、最初に行うべきコトはざっくりとした全体像を把握することです。
いくつかの手続きや、準備しなければいけないモノがあるのですが、進行する順番を間違えると無駄に待ち時間が増えてしまうためです。
法人登記の手続きには、行政機関の書類審査待ちや、印鑑業者の印鑑出荷待ちなど、意外と待ち時間が多いです。外的要因で目標の会社設立日を逃してしまうのは以外にストレスです。
タイムロスを最小限にとどめて、最速で事業開始できるまでの手順を解説していきますね。
(法人登記&銀行口座の申し込み、社会保険の加入まで)
法人登記とは、必要書類を準備して提出すれば完了します。
一瞬で終わる作業なのですが、間に書類チェックのステップが入ることが少し面倒です。
自分自身で行う「登記書類の作成」は、最速1日で完了します。
定款の中身など、時間をかければ際限がないので、まずはシンプル今やりたいことだけ盛り込めばOKです。(定款は後で変更できます)
最近だと、会計ソフトで有名なfreeeなどの無料機能で、登記手続きをサポートしてくれます。30分あれば書類準備は完了すると思います。
ただし、ここで注意点があります。
書類の提出時には以下の2つの準備が必要になります。
個人印をすでにお持ちの場合は、管轄の役所で登録手続きをすれば良いだけですが、まだ持っていない場合は、法人印と合わせて個人印を作成してください。
※個人印は100円ショップで販売しているものなど複製が用意なものが避けた方が良いです。
行政書士による登記書類の確認は、依頼する行政書士によって期間は異なります。
会計ソフトのfreee経由で確認依頼をしたのですが、freeeの料金体系では通常プランが5営業日、お急ぎプランが3営業日でした。(本当に急ぎの場合は、自分で行政書士さんを探して依頼すれば即日やってくれる方もいると思います。)
公証役場は、(少なくとも渋谷公証役場では)当日持ち込みや当日予約がNGなので、行政書士の確認完了後、事前予約をして訪問する必要があります。
僕の場合は、2営業日後で予約できました。手続きの数が多いほど、予約が取りにくかったりもすると思うので、公証役場毎に事情は異なってきます。
事前に把握しておきたい、待ち時間が発生する手続きをまとめると
■印鑑セットの購入
オススメは楽天での購入ですが、手元に届くまでに3-5営業日かかります
⇒詳細はコチラ
■行政書士の定款確認
オススメはfreee経由の確認申請ですが、3-5絵営業日かかります
⇒詳細はコチラ
※お急ぎの場合は「行政書士 定款確認 即日」とかで検索をかけると良いかもしれません。(実際に利用していないので保証はできません)
■公証役場の認証
公証役場まで登記書類の受けとりに訪問する必要があります。事前予約必須で、役場によっては混み合います。(時期にもよりますが渋谷公証役場なら2-3営業日程度で予約できると思います)
■登記簿謄本の取得
公証役場で受け取った登記書類一式を税務署に提出すると、登記手続きが完了となり、晴れて会社設立となります。しかし、会社設立後「登記簿謄本(正式名称は登記事項証明書)」を実際に受け取れるまでには、1週間程度の時間がかかります。
税務署側での処理に、それだけ時間がかかってしまうということです。
法人設立したらすぐにでも行っておきたい「銀行法人口座の申し込み」や「社会保険の加入」は、どちらも登記簿謄本(登記事項証明書)が必須のため、待ち時間が発生します。
■銀行法人口座の開設
各種書類を揃えた上での申請後、開設(審査結果の発表)に10営業日程度かかります。
※銀行によって審査時間は異なりますが、どこもおおよそ同じくらいです。
⇒詳細はコチラ
各種手続きと待ち時間を考慮して、なるべく作業を並行して進めていけると効率的です。
会社設立してからも、手続きしなければいけないことはたくさんありますので、最初の1-2ヶ月はある程度業務をセーブしつつ、残りの手続きと平行して進めていくと良いかもしれません。
あとがき
記事の冒頭でも触れましたが、「会社設立日」にこだわる人は僕の周りにも結構多かったです。大安吉日を狙ったり、日付の語呂や思い入れのある日付でどうしても設立したいと理由は様々でしたが...。
書類不備は入念にチェックしておけば避けられる問題ですが、実際その場になってみると、初めて目にする書類ばかりで見落としも起こりえると思います。(僕はそう思いました)
今回の説明で全体フローを把握しても、締め切りからギリギリで逆算してすすめるのは、あまりオススメしません。希望する設立日がある場合は、爆速で手続きを進めておいて、法務局への登記申請で帳尻を合わせるのが良いと思います。